『プレミスト梅田』の総合評価は、★★☆☆☆(2点)で推奨できません。
【マンション基本情報】
住所:大阪府大阪市北区中崎西2丁目1ー4(ノース)、大阪府大阪市北区中崎西2丁目12ー3(サウス)
最寄駅:阪急線「大阪梅田」駅徒歩5分、JR「大阪」駅徒歩8分、大阪メトロ御堂筋線「梅田」駅徒歩8分
種別:マンション
築年月:2020年3月
構造:RC一部S(鉄筋コンクリート一部鉄骨)
敷地面積:1597.04㎡(ノース)、1072.54㎡(サウス)
階建:17階建(ノース)、16階建(サウス)
建築面積:681.98㎡(ノース)、669.49㎡(サウス)
総戸数:75戸(ノース)、56戸(サウス)
駐車場:有
売主:大和ハウス工業株式会社
施工社:大末建設株式会社
管理会社:大和ライフネクスト株式会社
自然的環境:標準的な自然環境
社会的環境:標準的な社会的環境
【現役不動産鑑定士のマンション査定】
●地域または最寄駅を各需要者が選定したことを前提とした上で、基準マンション(100とする)と比較して対象マンションを査定する。
●対象マンションの基準マンションは、梅田駅から5分の標準的なマンションとする。
最寄駅までの距離:基準地と変わらず格差率±0
都心までの時間:基準地と変わらず格差率±0
最寄商店街までの距離:基準地と変わらず格差率±0
学校、病院、公園までの距離:基準地と変わらず格差率±0
日照、通風等:基準地と変わらず格差率±0
地勢、地質、地盤等:基準地と変わらず格差率±0
自然的災害発生の危険性:南海トラフ地震のリスクが高まり、淀川への至近距離で浸水リスクが高く格差率−10
騒音、大気汚染:基準地と変わらず格差率±0
将来の動向:基準地と変わらず格差率±0
規模:基準地と変わらず格差率±0
形状:基準地と変わらず格差率±0
方位:基準地と変わらず格差率±0
売主、施工社:格差率−3
合計 87点
【現役不動産鑑定士のマンション評価】
上記点数を基として、稀少性価値を重視して、評価する。
★★☆☆☆(2点)
基本的に(絶対ではない)、「マンションの購入は、原則として、将来の財産価値の観点から避けるべきである」という主張をしていますが、このマンションは、利便性が非常に高く、将来の稀少価値の観点では問題ありません。しかし、南海トラフ地震のリスクが高まっていることから、大阪の梅田地域は淀川から至近距離ということもあり、浸水リスクが高いことに留意すべきです。この地域のハザードマップを必ず確認しましょう。利便性の高さと自然災害リスクをどう考えるかについては判断が難しいところです。
※稀少性の判断:
対象マンションが将来、中古物件となり市場に出た場合、同じ地域に他の競合物件が多数存在する場合は稀少性が低くなり、少数の場合は稀少性が高くなることを判断基準とする。
【補足】南海トラフ地震の発生確率の引き上げについて
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2023年1月11日付東北大学のプレスリリース「南海トラフ巨大地震が連続発生する確率を算出」は、南海トラフ地震の発生可能性ならびにそれに伴う津波等のリスクが高まっていることを示唆しています。
【東北大学プレスリリースのポイント】
・南海トラフ沈み込み帯で発生する巨大地震(南海トラフ地震)について、巨大地震が発生した後に別の巨大地震(後発地震)が発生する確率を算出。
・1週間以内に後発地震が発生する確率は約2%〜77%、平時の約100〜3,600倍と算出。
・後発地震の発生予測には大きな不確実性が伴うこと、世界の他地域と比べて南海トラフ地域の巨大地震連発発生確率が大きい可能性があることを定量的に示した。
【概要】
近い将来、九州地方から関東地方にかけての太平洋側で、マグニチュード(M)8.0を超える巨大地震「南海トラフ地震」が発生することが懸念されています。確度の高い地震の発生予測は困難なものの、平時より地震が発生しやすい状態となったと判断された場合、気象庁より「南海トラフ地震臨時情報」が発表される仕組みも始まりました。
臨時情報発表時には、具体的にどの程度地震の発生確率が高まったのかまでは発表されませんが、そのような確率の目安を把握しておくことは、防災対応を考えるうえで重要です。そのため、東北大学災害科学国際研究所の福島洋准教授、京都大学防災研究所の西川友章助教、東京大学地震研究所の加納靖之准教授からなる研究チームは、想定震源域全域の半分程度を破壊するような巨大地震が発生した後、もう一つの巨大地震(後発地震)が続いて発生する確率を、世界の地震統計データおよび過去の南海トラフ地震発生履歴に基づいて、経過時間ごとに算出しました。その結果、例えば1週間以内に後発地震が発生する確率は、それぞれ約2%〜77%(平時の約100〜3,600倍)となりました。本研究は、後発地震の発生確率には大きな不確実性が伴うことを定量的に示すとともに、南海トラフ地域は世界の他地域と比べて巨大地震の連続発生確率が大きい可能性があることを示しました。
本研究成果は、2023年1月10日19時(日本時間)にScientific Reports誌に掲載されました。
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さらに、2023年1月13日、政府の地震調査会は、南海トラフで今後20年以内にマグニチュード8.0~9.0級の地震が発生する確率(2023年1月1日時点)を前年の「50~60%」から「60%程度」に引き上げました。
平田委員長(東京大学名誉教授)は、「いつ(南海トラフ)地震が起きても不思議はない状況なので、備えを進めてほしい」と述べています。
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以上の報道からみても、大阪市内及び南海トラフ地震の想定震源域で、マンションの購入を検討している方は、細心の注意が必要です。
出典:気象庁南海トラフ地震特設ページ
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